仏像修復 圓徳寺様(1)
2010年4月 初声にある圓徳寺住職より仏像の修復依頼がありました。
なんと14体の修復です。こんなに大がかりな修復はめったにないことなので少し詳しく説明していきます。
近浦山 圓徳寺は日蓮宗鎌倉本覚寺末寺で、永仁2年(1294)日範上人が開山。
つまり700年以上も前の話です。その後何回か本堂の建て替えを行い現在に至ります。
今回の修復は、須弥壇 御宝前 仏像改修工事(しゅみだん ごほうぜん)といい、日蓮上人、四天王、普賢菩薩、文殊菩薩、四菩薩、愛染明王、不動明王、三宝尊の計14体です。
修復の流れ
4月13日 搬出 一体づつ丁寧に梱包。仏像やお経机の裏を見ると裏書きがあり、往時が偲ばれます。
5~7月 洗浄→分解→台座交換・木地直し
8月6日 搬入 綺麗に修復された14体を元の位置に並べる。配置を終えた後、住職が開眼供養を行う。
修復前の日蓮上人他
一体づつ丁寧に梱包
お経机の裏書き
汚れの拭き取り、除去
後から施された彩色・漆箔・漆木屎の塑型を一つづつ丹念に除去。造像当初の形に戻していきます。その後、像全体のほこりやすす等による汚れを拭き取り、除去。
分解
台座交換・木地直し
搬入・取り付け
三宝尊、四菩薩、四天王などを順に並べる
修復後の日蓮上人像
安置終了
開眼供養
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